皆さんこんにちは。千葉県松戸市のデジタル活用アドバイザー、津田淳です。

セミナーなどで皆さんとお話をすると、最近は画像認識を活用できないか?という関心が高いようです。また、そもそもどう使って良いか想像ができないという事も多いです。今回はこの2点について考えてみます。

<画像認識の活用>

画像認識についてはセキュリティの問題もあるためなかなか使いにくいと思います。また精度もそれほど高くはありません。そのため現時点では補助的な使い方が現実的です。

例えば写真を元に報告書や説明資料の下書きを作成する使い方はどうでしょうか。あとは、陳列についてアドバイスを貰ったり、商品数が多い店舗での棚の案内が考えられます。他には個人情報や機密情報ではない文書であれば文字起こしに使っても良いでしょう。これは精度が上がってきています。商品の写真からブランディングやマーケティングについての助言を得るなんてこともできます。そのままPOPを書いてもらったり、宣伝用のコピーも作ってもらうことができます。

<業務での活用の進め方>

ルーチンワークでない方についてはなかなか自分の仕事を細かなタスクに分解して分析するような事はあまりしないと思います。しかし、会社の戦略や部署の目標を踏まえて、自分の仕事において、付加価値を高めるタスク、効率化できるタスクが何なのかを今一度整理しておくことは重要です。

1.業務の全体像を把握する

a.日々の業務日誌を1週間分作成する(業務内容を詳細にリストアップ)

b.部門の業務マニュアルや職務記述書を確認する(業務内容を詳細にリストアップ)

c.定期的なタスクと不定期なタスクを区別します。

d.各タスクにかかる時間や頻度を記録します。

2.各業務をできるだけ小さなタスクに分解する

例: 「顧客訪問」→「アポイント取り」「訪問準備」「プレゼン実施」「フォローアップ」など

3.タスクを分類する

a. 定型業務(データ入力、レポート作成)

b.創造的業務(企画立案、問題解決、成果物作成)

c.コミュニケーション業務(会議、顧客対応、調整、問い合わせ)

d.調査、分析業務(データ分析、市場調査)

e.事務的業務(チェック、整理、レビュー)

4.各タスクの特性を分析する

a.頻度(日次、週次、月次、不定期)

b.所要時間

c.必要なスキルや知識のレベル

d.人間の判断の重要度

e.データや情報の入手可能性

5.各タスクについて以下の観点で評価する

タスクの複雑さ、正確性、作業量、倫理面や法律面でAI使用に制限がないか。

a. ChatGPTに完全に任せられる

b. ChatGPTと人間で分担できる

c. 人間が主体的に行うべき

6.優先順位をつける

以下の基準で優先順位をつける

a.時間節約の効果

b.実装の容易さ

c.リスクの低さ

d.品質向上の可能性

e.コスト削減

7.ChatGPT活用案を具体化する

活用可能性の高いタスクについて、具体的な活用方法を検討する

例: 「プレゼン資料作成」→「ChatGPTでアウトラインと主要ポイントを生成し、人間が詳細を追加・編集する」

8.パイロット実施と評価

・優先度の高いタスクから順にChatGPT活用を試験的に実施する(プロンプトの改善を重ねる)

・効果と課題を評価し、必要に応じて方法を調整する

9.定期的な見直しと更新

ChatGPTの機能向上や業務の変化に応じて、定期的に分析と活用方法を見直す

例: 四半期ごとに評価と更新を行う

10.注意点

・個人情報や機密情報の取り扱いに十分注意する

・ChatGPTの出力は常に人間がチェックし、必要に応じて修正する

・法的・倫理的な問題がないか常に確認する

・チーム内でのナレッジシェアを促進し、効果的な活用方法を共有する

<テキスト生成AIを使うべきでないタスク>

(1) テキスト生成 AI による回答の期待品質が高すぎる場合

(2) そもそも人間が行うべき仕事であり、AI による代替が不適切な場合

(3) 特定の資格を必要とする作業であることが法令に定められている場合

(4) テキスト生成 AI の知識に無い事項を答えさせる場合

(5) テキスト生成 AI 利活用の構築・運用費が費用対効果に見合わない場合

(6) その他

<まとめ>

とにかく面倒で不毛な仕事をまずは撲滅して余裕を作ることから始めると良いと思います。成功事例を作りコツを共有していきましょう。

次には付加価値を高めるためにどう活用するか会社全体の戦略との整合性をとって検討していくと良いでしょう。

またChatGPTだけではなく、ClaudeやGemini、Perplexityなど他にも沢山ツールはありますので、使ってみて良いものを選んでいくことをオススメします。

それでは。

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カテゴリー: AI生産性向上