皆さんこんにちは。デジタルツール・生成AI活用アドバイザーの津田淳(中小企業診断士)です。

今回はボトルネックについて考えます。

ボトルネックがどこにあるのかというのを意識したことはありますか?ボトルネックとはbottle neck(瓶の首)からきています。例えば瓶の中の水を出す時、首の部分が狭ければ、広い場合に比べて水の出る量(スループット)が変わるため、広い方が短時間に多くの水が出せます。

私がボトルネックという言葉を知ったのは2000年頃です。当時は米国のソフトウェア会社の日本現地法人だった、とあるERPシステムの会社に出向しており、当時のコンサルタントがTheory of Constraints(制約理論)について教えてくれました。

さて、業務の流れに置き換えて考えてみると、営業活動から業務を処理して請求、入金と完了するまでの流れを水とすると、この流れが早い方が水をたくさん処理できる、つまり短い時間で大量に処理できる。生産性が高い。(投入量/時間)ということになります。

もし、ボトルネック以外を広げたとしたらアウトプット水量は増えるでしょうか?増えないです。

会社の業務は分業していますから、複数の担当者、複数の部門にまたがって仕事が流れていきます。

自分の手を離れた仕事、後工程がどのように処理されているのか、または前工程で何をやっているのか把握していないということはモノづくりでない業務の場合は結構あるあるです。拠点をまたがってしまうと郵送などが入るためますますルーズになっていきます。

この、プロセス全体を見渡して会社全体としての処理を遅くしているボトルネックを探していくということが重要です。

自分の仕事だけ早くしても自分がボトルネックでなければ全体の処理に影響はなく、自己満足となりかねません。

例えばとっくに納品したのに担当者の不在や多忙、忘れなどで、請求書の発行が遅くなってしまったことで、入金まで時間がかかり入金が遅くなってしまうといったことが頻発するようではこの業務がボトルネックといえます。

これは会社の経営の視点から見れば売掛金の期間が長くなるということで良くないですね。

自分以外、自部門でなければ関係ないということではなくプロセス全体から最適化する、ボトルネックの処理を早くできるように工夫するという視点を持つことで会社の財務諸表に効いてくる効果が出てくる場合もあります。

なお、ボトルネックは生き物のように変化します。一つのボトルネックを解消すると、次に狭いところがボトルネックとなります。すると次はここを改善することとなります。

ボトルネックは特定のプロセスだけではなく、整理整頓、情報共有、イレギュラー対応を無くすことなど、仕事環境を改善することで処理スピードが上がり(水の流れが早くなり)生産性の向上につながることもあります。

しかし、顧客に対して小回りを利かせるために、柔軟な体制を取りたいことから、あまりシステムで処理を標準化して(例外を作らない=効率化)しまうことを嫌う事もあり、業務が属人化してしまうリスクを含んでいます。

そのため、仕事の中身を分析し、ムダ、ムリ、ムラ、標準化、共通化、共有化といった部分や価値提供につながっている業務プロセスが何で、何を変えてはいけないのかなど本質的な部分の強化を踏まえた生産性向上施策はこれからといった感じかも知れません。

時々は生成AI等の最新テクノロジーを探索し、小さなことから試してみるのも良いですね。

ということで今回はボトルネックという視点から生産性向上について考えてみました。

次回は現状分析について考えてみたいと思います。

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カテゴリー: 生産性向上