経営理念は企業の存在意義や基本的な価値観、目指すべき姿を示す指針や信条です。組織の行動と意思決定の基準となり組織の文化や倫理を形作ります。

経営理念はAppleのように明文化されていなくてもトップが熱く語り続けていれば組織の中に形作られます。逆に明文化していてもそれだけでは機能しないものです。曖昧で一般的、一貫性がない、実践していない、組織全体に浸透していない場合は機能しないことになります。

さて、経営理念はどのように考えれば良いでしょうか。経営理念には正解はありませんが以下の要素が含まれることが多いです。

  • パーパス  自社は何のために存在するのか、どのような影響を社会に与えたいか
  • ビジョン  将来達成したい理想的な状態や長期的目標
  • ミッション ビジョンを達成するための活動やすべき事、使命
  • バリュー  大切にする信念や原則

これらを考えるにあたっては以下のような事を考えてみると良いかも知れません。

1. 自社(創業の場合は自分)の理解を深める

創業の経緯、製品やサービスの歴史、主要な顧客、顧客との関係性、市場環境、会社の歴史、先輩たち、強みや能力、評価されてきたことなどを考えます。

2.これからの未来を考える

未来の地球環境、世界、社会ではどのようなことが望ましいのか、どういったことで貢献したいかなど考えてみます。

3. 価値と信念の洗い出し

何が大切なのか、大切にしてきたのか洗い出します。例えば透明性、品質、革新や挑戦、倫理的な行動、チームワークなどです。

4. 目的の明確化

企業が提供する価値、社会への貢献、変えていきたい世界の姿などを考えます。

5. 長期的なビジョンや目標

将来達成したい目標や目指す未来像を考えます。これは自社の目指す姿、例えば業界で最も信頼される企業を目指すなどです。また社会の姿として、持続可能な社会を目指すなどです。


海外において取引先や従業員を探すに当たっては、どういう想いで事業を行なっていて、何を目指しているのかという夢に共感を持ってもらうという部分は大切です。単に条件が良いというつながりを超えたパートナーシップを築くことは成功の要件の一つではないでしょうか。

カテゴリー: 事業計画